【髪質デザイン】サロンで仕上がるヘアスタイルは、自分で二度と再現のできない『幻のヘアスタイル』
ある日僕は、ご来店されたお客様の姿を見て愕然としました。
「美しくない」
パサつき、ふくらみ、うねり、クセ、、
ほんの1ヶ月前。サロンを出た時はあんなに綺麗だった彼女の髪の毛がたった1ヶ月後の来店時にはすでにその面影はなく、お世辞にも『キレイ』とは程遠いヘアスタイルでご来店されたのです。
「きっとこれが日常だ」
そう感じました。
彼女が日頃、自らの手でスタイリングしオフィスへ行き街を歩く姿がこれなのだと。
再現不可能な「幻のヘアスタイル」
その日から僕の『美容師としての考え方』が変わりました。
日々のサロンワークで僕が提供する「ヘアスタイル」は、美容師側の自己満足なのだと。サロンで美容師の手により綺麗に仕上がったヘアスタイルは、お客様には再現できない。
当然といえば当然なのですが、僕はこの事実に対して見て見ぬフリをしていたのです。
美容師にはどうする事もできない事だから。
「髪型」よりも「髪質」
僕は考えました。
なぜサロンで綺麗に仕上がったヘアスタイルを、お客様は自分で再現できないのか。
答えは簡単でした。それは僕ら美容師が「髪型」にコダワリすぎているから。「形」にこだわるあまり「素材」を無視していたのです。そう、素材とはお客様の「髪質」のこと。
クセ毛の方をストレートブローでサラサラなロングに仕上げる事も。
ダメージでパサつき広がる方をアイロン処理で艶やかに仕上げる事も。
その日お風呂へ入ってしまえば、2度と再現のできない『幻のヘアスタイル』になってしまうのです。
つまり、僕ら美容師が「髪型」にこだわるあまり「見せかけの素材」を作り出している事が、お客様を悩ます再現不可能なヘアスタイルを生み出しているのです。
素材=髪質
「髪型」は再現できない。
まずはこの事実を受け入れる事が、僕の新たな『ヘアデザイン』のスタートでした。再現不可能な「髪型」に対してお客様でも再現可能なもの。それが「髪質」でした。
ヘアデザインは「髪型」と「髪質」の2つの要素から成り立ちます。「髪型」と「髪質」のバランスによって1つのヘアスタイルが仕上がるのですが、ここで僕ら美容師とそうでない一般の方との間に大きな『意識のズレ』が生まれます。
僕ら美容師は「髪型」の優れたヘアを見た時、「良いデザインだな」と感じています。
一方で、一般の方々が「あの人の髪綺麗だなぁ」と感じる時そのほとんどが「髪質」の綺麗な女性の事を指している事に気がつきました。
一般の方々は、僕ら美容師が思っているほど「髪型」の違いなどわからないですし、そもそもその「髪型」を再現できていないのです。
「髪質」をデザインする
『綺麗な髪の女性』とは『髪質の綺麗な女性』の事。その事に気がつければ、いかにして「髪質」をデザインしていくかが「美髪」へのポイントとなります。
どちらかを選びどちらかを捨てるという意味ではなく、「髪質」のクオリティが上がれば「髪型」の選択肢も増え『ヘアデザイン』の幅が大きく広がるのです。
「美髪」を目指すには「髪質」をデザインする事。
これが僕のヘアデザインの基本となる【髪質デザイン】という考えです。
以下、全6話にわたりこの【髪質デザイン】についてお話していますので、ぜひ最後までご覧になってください^ ^
【第1話】
365日サロンの仕上がり。美髪の秘訣は【髪質デザイン】
【第2話】
サロントリートメントはもって2週間?『マイナスのヘアケア』前編
【第3話】
被膜が生む負のスパイラル。『マイナスのヘアケア』後編
【第4話】
素肌のような髪「素髪」を目指すたった1つの方法『マイナスのヘアケア』実践編
【第5話】
【髪質デザイン】最終章『ハーブトリートメント』でインナー強化
【最終回】
【髪質デザイン】最終章『インナー強化』を可能にする4種のハーブ
ではでは
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