こだわり

美容師である僕が【値引き】をしない、たった1つの理由。

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先日、公式LINE@へこのようなメッセージが届きました。

こちらの方は数日前にご予約に関するメッセージを頂いており、その際にカット料金を尋ねられたので【¥7000】とお答えしていました。

それから数日後、上記のメッセージが送られてきたのですが「僕にカットをしてもらいたいがその費用を捻出できないからどうしたらよいか?」という内容のご質問でした。

すぐにご返信差し上げます。

ズバリ「割引き(もしくは無料で)カットしてください!」とはハッキリおっしゃらないところに疑問を感じながら、僕の素直なお気持ちをご返信差し上げます。

当然お断りさせて頂きます

それくらいやってあげればいーじゃん。
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、こういったご要望はお断りさせて頂きます。答えは簡単、

正規料金を頂いているお客様へ失礼だと考えるからです。

当然ですよね?僕はすべてのお客様へ同じようなパフォーマンスを全力で提供させて頂いています。ですからそれに見合った対価(お金)を皆さんから同じように頂く事がお客様に対しての「礼儀」であり「信頼」だと思うのです。それが僕とお客様との『信頼関係』なのです。

にも関わらず特定の方に対してだけ底意のない、形だけのディスカウントをする事は果たして許されるのでしょうか?それは『サービス』ではなくただの『アマチュア心』ではないでしょうか?

料金=価値

お客様から頂く料金。それはお客様が僕ら美容師の【価値】に対してお支払い頂くモノです。僕らはカットという技術を用いて【価値】を提供し、それに対して¥7000という【対価】を頂く。

つまり、値引きをするという事は自らの価値を下げる事と同義語なのです。ですから美容師自身のスキルアップにより【価値】を高められたのであればそれに伴いお客様から頂く【対価】は上がって然るべきだと考えますし、僕自身それを実感でき確証が持てた時は「値上げ」をするつもりでいます。

ましてや「値引きをしてください」と言われる事は「あなたの価値を認めていません」という意味だと受け取ります。もちろん僕も家族や家族同然の友人に対して値引きをする事はありますが、これはあくまでも一般的な考えです。

料金とは【価値】に比例するのです。

「技術」とは目に見えない商品

上記のメッセージをくださった方に恐らく悪気はないのだと思いますが、実はこれに似た事例が僕ら美容師の周りでは頻繁に起こっています。みなさんにも身に覚えがあるのではないでしょうか?

美容師の友人に対して「ちょっと前髪だけ軽く切ってよ」「襟足だけテキトーでいいから切ってくれない?」

僕自身何度となくこういった言葉をかけられた経験があるのですが、これらを投げかける本人に悪気は一切ないのです。

「だってプロなんだから簡単にできるでしょ?」「チャチャっと軽くやってもらえればいいだけなのに」

おそらくそういった思いではないでしょうか?
ではなぜ彼等は悪気もなくこのような言葉を発してしまうのか。それは僕らの提供する【技術】というモノが目に見えない商品だからではないでしょうか。

例えば僕が¥7000の靴を履いていたとして「その靴カッコいいからくれよ」とあなたは言いますか?

¥7000の食器を見て「これ持って帰るね」と言いますか?

これら例の2つは明らかに目に見えるモノだからこそ、その無謀さに気がつきます。では、僕ら美容師に対して「タダで切ってよ」と言う事は?大袈裟ではなくこれらはどちらも同じ事を意味します。ただその対象が目に見えるか見えないかによって、要求する側の意識が大きく変わるのです。

僕ら美容師が提供する【技術】という商品はカタチあるものではありません。だからこそ、その裏には多くの「時間」や「犠牲」を伴っています。その目に見えないモノに対してお客様から¥7000という料金を頂くにはそれほどの「技術の蓄え」が必要なのです。

サロンでの時間でいえばたかだか1時間弱の事ですが、その中にはこれまで費やした9年間の技術の貯金が込められています。

僕が値引きをしない理由。それは、

自身が蓄えた【技術】に対しての【価値】をお客様へ提供する、それに対して対価を頂くという『信頼関係』を重んじるから。

これからもお客様と『信頼関係』を築いていきたいですね^ ^

ではでは

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時にはお客様にお帰り頂く事もあります。それが僕ら美容師の役割だとしたら、

僕が独立前に準備をしていた、たった1つのこと。


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