3分でわかる『白髪』の原因と予防策!現役美容師が徹底解説
女性を悩ませる最大の敵「白髪」。
ひとたび姿を現したならば、すべての女性を絶望的な気分に陥れる”嫌われ者”です。
白髪の悩みに直面するのは平均して30台中盤頃から。もちろん個人差があり中には10代20代で悩んでいる方もいます。
今日はそんな憎き「白髪」に関する基礎知識と対応策について詳しくお話いたします。
髪が生える仕組み
そもそも「髪の毛」はどのようにして作られるのでしょうか?
私たちの髪の毛は頭皮から生えていますが、髪の毛の頭皮に埋まっている根っこの部分。その中心部には「毛乳頭」とそれを取り囲む「毛母細胞」というものがあります。
血液から運ばれてきた栄養をこの毛乳頭で蓄え、その蓄えた栄養分から毛母細胞が毛髪を作り出します。こうして作られた毛髪が押し上げられ、頭皮の外へ出てきたものが私たちの目にする「髪の毛」というわけです。
白髪のメカニズム
出典:http://www.chickensmoothie.com
この毛髪が作られる過程で、毛母細胞の隙間に存在する「色素細胞(メラノサイト)」という細胞が作り出したメラニン色素が毛髪内部に取り込まれる事で、黒褐色または西洋人などの金色や茶色の毛髪となります。
つまり毛母細胞そのものが作り出す毛髪はもともと白髪なのです!
白髪の原因は、色素細胞(メラノサイト)の働きが何らかの原因で弱まったり失われたりするためだと考えられます。
白髪になる原因
出典:http://www.huffingtonpost.com
前述のとおり白髪の原因は色素細胞(メラノサイト)の働きが弱まることですが、その要因は以下の通り。
①遺伝
どの程度関連があるか不明ですが、最大要因である事は明確です。
②加齢
体の老化とともに、色素細胞(メラノサイト)の働きも弱まります。
③生活環境
食生活や頭皮環境による影響。色素細胞(メラノサイト)の働きを活発にする食品を摂取したり、充分な睡眠をとる事で改善の余地があります。
④ストレス
誰もがよく知る原因ですが、既に頭皮上に出てきたものが白髪に変わる事はありません。
⑤病気
胃腸疾患、甲状腺疾患、貧血、尋常性白斑などが原因となるケースも。病気の回復とともに黒髪へ戻る可能性があります。
これら複数の要因が影響して、色素細胞(メラノサイト)の働きが弱まり白髪が発生するのです。
白髪の予防策
前述の白髪の原因のうち「生活環境」「ストレス」に関しては改善の余地があります。
食事に関しては中、亜鉛や銅などのミネラルを多く含む食品を摂取する事がオススメ。具体的には「牡蠣、肉、アーモンド、納豆」などが効果的です。
生活環境を考える上でもう1つ重要な点が、充分な睡眠をとること。ストレスを和らげる意味でも重要な要素です。
食事や睡眠を意識することで「生活環境」や「ストレス」を改善し、白髪の原因要素を少しでも減らすことが重要です。
白髪は抜くと増える?
出典:http://www.thedailybeast.com
白髪を見つけるとついついやってしまう悪癖。
結論からいうと白髪は抜いても増えも減りもしませんが、そのことで起こる弊害がいくつもあります。
①薄毛・ハゲ
まずは意外と知られていない事実ですが、髪の毛は1つの毛穴から複数本生えています。つまり1本の白髪を抜く事で隣接する健康な黒髪の毛根をも傷つけてしまい、それらすべてが生えてこなくなる可能性があるのです。
1本の白髪の為に周りの複数の毛を失い、髪の毛自体の本数が減り「薄毛やハゲ」を引き起こす危険性があります。
②炎症
白髪を無理に抜くと、頭皮を傷つけそこから雑菌が入り込み「毛包炎」という皮膚病にかかる恐れがあります。本来抜けるべきではない健康な髪を無理に抜くと、頭皮に傷がついてしまうのです。
たとえ白髪であったとしても、髪の毛は絶対に抜いてはいけません。
抜かずにできる白髪対策
出典:http://www.hairandmakeupbysteph.com
白髪は気になる、でも抜くのはダメ。
では白髪で悩む女性は、どのようにしてこの白髪と立ち向かっていくべきなのでしょうか?効果的な対応策は2点。
①根元付近からカットする
白髪を抜く事は頭皮を傷つけるため絶対にNGです。ですが根元付近から切るという方法は頭皮を一切傷つけることなく、限りなく0に近い状態まで除去する事が可能です。しかしながらこの場合にも注意点が、
自身で行うと、周囲の健康な黒髪まで切ってしまう危険性があります。ですから白髪を切る場合は必ず自分以外のパートナーの協力が必須です。
また、1度に多くの白髪をカットしてしまうと同じタイミングで再度生えて(伸びて)くるため、後の処理が非常に大変になります。1ヶ月もすれば大量の短い白髪たちが「ピンピン」と力強く姿を現すでしょう。
「抜くと増える」と言われる原因は、こういった現象が関係しているのかもしれません。
②カラーリングによる染毛
これは言わずと知れた白髪の対処法、いわゆる「白髪染め」と呼ばれるものです。白髪で悩む女性のほとんどがこの「白髪染め」により白髪対策をしている事と思います。
この場合は必ず担当美容師に相談をしましょう。
白髪の数が少ないうちは「カット」などの対策は効果的ですが、ある一定の量を超えた場合は「白髪染め」が効果的です。
白髪染めとオシャレ染めの違い
白髪対策に効果的な「白髪染め」ですが、そもそもどういったものなのか。いわゆる「オシャレ染め」と何が違うのでしょうか?実はこれら2つは同じ構造を持つ「兄弟」のようなものです。
どちらも酸化染毛剤という地毛を明るくしながら色を入れていくタイプののカラー剤に分類されます。
ですが実際「白髪染め オシャレ染め 違い」と検索すると、
オシャレ染めは地毛を明るくしながら色を入れていき、白髪染めは白髪にのみ色を入れていく
などと多くのページで解説されているように、一般的に「オシャレ染めにはブリーチ力があり白髪染めにはブリーチ力がない」という認識が広まっているようですが、これらは誤った認識です。
白髪染めもオシャレ染めも「地毛を明るくしながら色を入れていくタイプ」のカラー剤です。白髪染めも地毛を明るくする効果があるのです。
1番の違いは「染料」の含有量
では白髪染めとオシャレ染めの違いは何なのでしょうか?それはズバリ「染料」の含有量です。
どちらも地毛を明るくする効果があるのですが、入れ込む色の濃さが圧倒的に違うのです。
・白髪染め ー 染料が濃い(多い)
・オシャレ染め ー 染料が薄い(少ない)
つまり白髪のように元々色がない髪に対しては「染料の濃い」白髪染めが適しているわけです。この場合、混在する黒髪に対しても「明るくしながら色を入れていく」ため白髪も黒髪も同じような色味に仕上がります。
もちろんオシャレ染めでも白髪は染まりますが、前述の通りオシャレ染めは「染料が薄い」ので淡い色味の仕上がりになってしまいます。あえてこのようなペールトーン(淡い色味)に白髪を染めるケースもあり、必ずしも白髪染めでなければいけないという事ではありません。
白髪の分量や状態に合わせて、狙った仕上がりに適したものを選択する必要があります。
白髪染めはダメージする?
「オシャレ染め」と「白髪染め」どちらの方が髪にダメージがあるのでしょうか。これもまた検索してみると様々な異なる意見が出てきます。
白髪染めは染料をしっかり入れ込むからダメージする。
オシャレ染めはブリーチ力が高いからダメージする。
一体どちらが正しいのか混乱してしまいますよね。
実はこれらは一概に言い切れないのです。オシャレ染めと白髪染めのダメージ度合は単純に比較できないためです。目指す明るさ、反応時間、薬剤の種類(メーカー違い)、2剤の過酸化水素濃度などによっても大きく異なるためです。
つまり求める仕上がりに対して適切なものを選択する事がダメージを抑える1番の方法という事です。
担当美容師に相談しよう
ここまで白髪に関する多くの解説をしてきましたが、これらはあくまでも基本的な見解です。白髪の状態はその人その人により様々で、対策もそれにより異なります。
まずは1番信頼の置ける担当美容師にしっかりと相談してみましょう。
きっとあなたと共に悩み、考え、最善策を見出してくれるはずです^ ^
まとめ
白髪の原因は、髪の毛を作り出す過程で毛髪に(メラニン)色素を送り込む色素細胞(メラノサイト)が正常に働かなくなることが原因。その要因は様々で「遺伝、加齢、生活環境、ストレス、病気」などです。
中でも「生活環境」と「ストレス」に関しては改善の余地があり「牡蠣、肉類、アーモンド、納得」などのミネラルを多く含む食品を摂取し、充分な睡眠などでストレスを軽減させる事が重要です。
また、白髪は抜いても増える事も減る事もありません。その上、抜く事による弊害があり「薄毛・ハゲ」「皮膚炎」などがそれにあたります。
白髪は抜かずに「根元からのカット」もしくは「白髪染め」が最善策。またその場合は必ず1人では試みず、協力を得る事が必須です。
「オシャレ染め」と「白髪染め」はどちらも地毛を明るくしながら色を入れるという同じ構造をもついわば「兄弟」のようなもので、1番の違いは「染料」の含有量です。白髪の状態に合わせて、狙った仕上がりに適したものを選択する必要があります。
白髪は女性の「最大の敵」。
だからこそ白髪の事をよく知り、白髪との上手な付き合い方を考えてみてはいかがでしょうか?
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